[作り手の紹介]山一__木製品
nanament 取り扱い工房
木曽路はすべて山の中である
木製品
山一 yamaichi
木と共に生きる木曽山一グループの製品加工会社として1973年8月に設立されました。
古来より受け継がれる、木曽の木々と職人の技
信州木曽は中山道の宿場町として妻籠宿や馬籠宿が有名です。旅籠や茶屋が並び、宿場間の山道には一里塚(の跡)があり、そこから眺める木曽の山々に昔の人々の生活に思いを馳せます。この地で「木曽ひのき」は古来より大切に育林されてきました。
山一さんによると、木曽地方は江戸時代、徳川御三家のひとつ尾張藩が直轄して「木曽ひのき」を特別に保護し、庶民は木曽の山々から木を勝手に伐り出すことはしなかったそうです。このように木曽の木々が育林された結果、恵まれた土壌と厳しい気候により多くの良質材が今も収穫されています。質のよい材料が揃うところには、腕の良い職人が集います。代々引き継がれる職人の技は、その日の気温や湿度、材料の個性や特徴を見極め、同じ工程でも同じ作業はないと感じるほど、ひとつひとつ丁寧に作られていきます。
島崎藤村の「夜明け前」は木曽の宿場町が舞台です。「木曽路はすべて山の中である」ーーーこの言葉の通り、見渡す限り木々で覆い尽くされています。その木々の間から差し込む光は神秘的で美しく、時代が変わっても変わらずそこにあり続けて欲しいと願います。
木製品は生活には欠かせない道具ではありますが、将来もずっとそうであるよう、よい製品を紹介すると同時に、今ある道具を長くお使いいただきたいと考えます。
そのためには、使う人の手入れも必要になります。少しめんどくさい、なんて思うかもしれませんが、使ったら陰干しする、お日様の当たるところには置きっぱなしにしないなど、基本的には難しいことは何もありません。
日々のお手入れをしていても現れる黒ずみや、まな板の刃物傷など、ご自身ではできないメンテナンスは、有料になりますが、職人に依頼し修理をすることもできます。他でご購入されたものでも構いません。お気軽にご相談ください。